文字サイズ変更

«

»

10月 21

平成24年9月 愛媛県鍼灸師会学術研修会実施報告

平成24年度第4回愛媛県鍼灸師会生涯研修会を、930日松山市本町の愛媛県男女共同参画センターで開催した。今回の研修会は、(公財)東洋療法研修試験財団との共催で実施出来たことにより、台風接近となった悪天候にもかかわらず、会員外、学生を含め多くの参加者が得られ大変盛況であった。受講者の内訳は、会員28名、会員外鍼灸師23名、学校教員2名、学生7名であった。

研修内容は「腰痛症と鍼灸」をテーマとし、午前中の講師として現代医療の現場から昨年度に引き続き、愛媛大学附属病院脊椎センター長の松井誠司先生をお招きした。午後は鍼灸師の立場から愛媛県立松山盲学校理療科の矢野繁樹先生に御講演をして頂いた。日常の鍼灸臨床において来院患者の最も多い疾患であるため、参加者は大変熱心に受講し、鍼灸治療の特性とリスク管理の重要性について再認識した次第である。4時間およぶ研修内容は以下の通りであった。

 午前講演「腰痛症の臨床におけるリスク管理」

講師 松井誠司先生 (愛媛大学附属病院脊椎センター長)

腰痛症の基礎概念として、動画による腰背部の解剖、脊椎の働き、腰痛症の発症機序について大変わかりやすく解説して戴いた。各論では腰椎椎間板ヘルニア、椎間板症、腰部脊柱管狭窄症、変性すべり症、腰椎分離症、手術後の合併症などについて、症例をあげて画像診断や病態について詳しくご講義を戴いた。特に手術における動画による手術法の解説は病態を理解する上で大変貴重な内容であった。鍼灸院においてのリスク管理として、脊髄へ影響を及ぼす疾患について、対応の遅れが脊髄の機能回復が不能に至る事もあることから、外科領域の適応を鑑別する重要性を御指導頂いた。

 

 

 

午後講演「鍼灸師として知っておきたい腰痛症への対応」

講師 矢野繁樹先生 (愛媛県立松山盲学校教諭)

 

鍼灸師の立場から、鍼灸が適応とされる疾患の病態の解説、診察法として問診と触診の要点、理学的検査法の要点、適応の判定等について講義して戴いた。鍼灸治療については予後の推定と腹横筋との関連についての治療のポイントを御指導頂いた。

 

 

 

 

当師会においては、3回目となる東洋療法研修試験財団との共催研修会であったが、第1回目から徐々に参加者が増加してきている事は大変喜ばしい事である。同時に鍼灸業界にとって、国民の健康づくりに貢献できる多くの鍼灸師を育成していくことが急務である事を再認識した。今後は更なる深く掘り下げた研修内容の必要性について、来年度以降の研修活動の企画立案の場において改めて検討していきたい。

Permanent link to this article: http://www.harikyu-ehime.or.jp/topics/2873.html